太陽光発電のメンテナンス方法とは?費用相場も同時に抑えておこう!
太陽光発電は屋外に設置しているものなので、常に風雨にさらされています。何かの原因で設備の一部が破損したり汚れたりしていることもあるのです。そんな理由から、設置したらメンテナンスが必要です。今回はメンテナンスの方法と費用の相場についてまとめました。設置を考えている段階でも、ぜひ参考にしてみてください。
太陽光発電のメンテナンスは本当に必要?
可動部分がなく「置いてあるだけ」のイメージが強い太陽光発電も、メンテナンスは必要不可欠です。たとえば、わかりやすいところでは、太陽光発電の主要な部材の一つである「太陽電池モジュール」は、砂埃や鳥の糞などの汚れが付くことで発電量が低下してしまうことがあります。それだけではありません。地震や台風といった自然災害によって発電設備がダメージを受ける場合もあります。自然災害で設備が損傷を受けた場合は、すぐに運転を停止し、然るべき対応を取らなければなりません。
また、大規模に太陽光発電を行っている場所は、無人で柵で囲っただけの場合が多いことと思います。いたずらや動物が機材をかじるなどによる損傷、さらには機材の盗難、とくに銅が含まれる電線ケーブルの盗難などによって設備が損傷し、発電システムの動作が止まってしまうことも考えられます。その場合に備えて、発電設備の異常を検知する監視システムを設置し、緊急時の遠隔操作などによって安全を確保するために必要な措置を取らなければなりません。
そして、この後に説明するように、可動部分が少ないだけに故障も見た目にはわかりにくい場合が多いのです。定期的にきちんとした検査を受けないと、故障を見逃して思わぬ事故や発電量低下を招きます。太陽光発電システムの管理不備による火災事故も多発しています。法律も改正され、2017年に改正された「改正FIT法」により、50kW未満の太陽光発電システムでもメンテナンスが義務化されました。そうしたことを考えると、専門の信頼できるメンテナンス会社と契約し、日頃からきちんとしたメンテナンスの計画を立て、メンテナンスを確実に実施していくことが重要になります。
太陽光発電のメンテナンス方法
メンテナンスに関するガイドラインが作成されています。それによって、メンテナンスの種類や方法、頻度といったことが決まるようです。メンテナンス業者に依頼すると、これらのガイドラインに沿ってメンテナンスが実施されることになるようです。
メンテナンスは、「目視による点検」と「測定機器による数値測定」の2種類があります。50kW未満の規模が小さい設備では自主点検だけで頻度もとくに規定はありませんが、それより大きくなると年に2回以上のメンテナンスが必要です。なお、住宅用の設備の場合、法定義務はありませんが、4年に1回以上の定期点検が推奨されています。
目視の場合は、モジュールの表面の汚れを見たり、付随するケーブルやパワーコンディショナに異常がないことを確認したりしていきます。
測定機器による数値測定では、太陽電池モジュールの内部の見えない不具合、たとえばうまく電気が流れていない箇所がないかなどを見ていくようです。こうしたことを通じて、常に最高のパフォーマンスで発電ができる状態を維持し、火災などのトラブルを引き起こさないようにしていきます。
太陽光発電のメンテナンス費用の目安
では、こうしたメンテナンスを専門の業者に依頼するとしたら、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
一つの目安として、点検費用の相場は1回で1万円というのが国の制度での買取価格算定の基礎になっています。これはあくまで買取価格を決めるための金額なので、実際には内容や条件を詳しく詰めて見積もりを取ってみないとわからないことではありますが、価格のオーダー感としては、1回につき数万円の規模という感じで考えておけばよいだろう、というものです。パワーコンディショナなどの機材の定期点検費用は、販売店の無料保証を利用できるケースが多く、有料の場合でも定期点検1回当たり2万円程度が相場といわれています。
これに加えて、修理や交換が必要になった場合は、保障の範囲内であれば無料ですが、その範囲に収まらない場合は実費が掛かってきます。保証の範囲内に収まるかどうかはとても大きな問題なので、メンテナンスの詳細や日々の状態を記録しておくとよいでしょう。もしもメンテナンスで不具合が見つかったとして、いつどのようにしてその不具合が生じたのかが具体的に詳しく把握できるようになっていれば、保証の範囲内かどうかでもめずに済みます。
まとめ
今回は、太陽光発電のメンテナンスの方法とその費用の相場についてまとめました。これはいわゆる太陽光発電のランニングコストです。設置の時の費用の検討から外れがちですが、無視できないくらいの金額が掛かってくるので、どの程度のメンテナンスをどのくらいの頻度で実施して、どのくらいの費用が掛かるのか、ということを設置業者とも相談しておくとよいです。その参考になれば幸いです。
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