太陽光発電は雪の影響を受ける?設置する際に気を付けるポイントは?

公開日:2023/09/15   最終更新日:2023/09/04


雪が多く降る地域で暮らしている人にとって、太陽光発電は雪が降る季節にどのような影響を及ぼすのか気になる人が多いでしょう。雪による影響は少なからず受けることになるので、前もって準備を整えておくほうがよいでしょう。とくに、事故や損傷に巻き込まれないようにしたいものです。今後の参考にしてください。

長野県は雪が多い「豪雪地帯」がある

地域により雪の量に違いが生じています。一般的に北部は豪雪地帯が多くなっています。

長野県北部は豪雪地帯が多い

冬季オリンピックが開催されたこともあり、長野県は雪が多い地域であると認識している人も多いでしょう。長野県は南北に長いので、雪が多く降る地域とそこまで降らない地域に分かれています。一般的に北部は豪雪地帯が多くなっています。

さらに、豪雪地帯よりも雪の量が多い特別豪雪地帯もあります。主な地域は飯山、中野市北部、長野市の鬼無里や戸隠地区などです。これらの地域では、住宅の屋根に雪が大量に積もってしまうので、雪下ろしをしなければいけません。

しかし、屋根の上に登って作業するのは非常に危険なので、屋根にあらかじめ傾斜がつけられています。屋根に傾斜がついているので、雪が屋根に積もる前に地上に雪が落ちるようになっています。

この際、屋根の上の雪が落ちる場所は、人通りが少ない場所になっているので、落雪による怪我が発生することを心配する必要はありません。雪下ろしを前提とした住宅のつくりになっているのが特徴的です。

北信エリアでも雪の量に違いがある

スキー場が複数運営されているので、北信エリアすべてに大量の雪が降ると認識している人もいるでしょう。しかし、実際はそのようなことはありません。雪が比較的少ないエリアは、中野市南部や長野市北部などです。そのなかでも特に雪が少ないエリアは、川中島や篠ノ井などです。同じ県ですが、地域により雪の降る量が異なることが分かります。

雪が太陽光発電に与える影響

発電量に大きな影響を及ぼします。また、パネルが損傷してしまう可能性もあります。

降雪による発電量の低下

発電量は、日照時間の影響を受けます。一般的に晴天の日は発電量が多くなり、曇りや雨の日は発電量が少なくなります。雪の日は晴天の日の発電量の1/10程度に低下してしまうことが知られています。

また、雪が強く降ったときは発電量が0になってしまう可能性もあります。そのため、自家消費のために太陽光発電を導入した場合、雪が降る季節はほとんど自家消費できない状況になることを想定しておきましょう。つまり、売電による収入も見込めなくなります。

雪の重みでパネルが損傷

1日中雪が降ったときや、湿り気を多く含んだ雪が大量に降ったときは、雪の重みでパネルが損傷するかもしれません。屋根はおよそ200㎏の重さに耐えられるようになっていますが、雪の重みは密度により変化するので、こまめに屋根の上に積もった雪を下さなければいけません。

また、パネルと架台の重みも屋根が支えているので、そのあたりも考慮しておきましょう。雪の重みでパネルが損傷すると、発電が難しくなる可能性があります。また、メンテナンスのために費用が発生するので、出費をできる限り抑えたい人は避けたいところです。

落雪による事故

屋根に傾斜がついていないと、屋根の上に登って雪下ろしをしなければいけません。しかし、作業に慣れていない人は、屋根から落下して怪我を負ってしまう可能性があります。また、最悪の場合は地面の雪のなかに埋もれてしまうことで死亡するケースもあります。そのようなことから、多少のリスクがあることを知っておきましょう。

積雪・豪雪地帯で太陽光発電を設置するときの注意点

いくつか工夫する必要があります。ノウハウを知っている業者にアドバイスを求めましょう。

パネルの耐荷重を知っておく

豪雪地帯や特別豪雪地帯で生活を送っている人は、パネルの耐荷重性能が高いものを選択するほうがよいでしょう。または、こまめに雪下ろしを実施してパネルの損傷を防ぎます。

パネルの角度をつける

15度以上の角度をつけることで、屋根の上に積もっている雪を地上に落とせるようになります。さらに角度をつける方法もありますが、パネルを設置できる枚数が減少してしまうので、発電量の低下に繋がってしまいます。

地面からパネルまでの高さを上げる

屋根に積もった雪が地面に落下するように設計しますが、地面からパネルまでの距離が短い場合は、屋根に積もった雪が完全に地面に落下することなく、パネルの付近に積み上がっている状態になってしまいます。そのよう状態を回避するために、地面からパネルまでの高さを上げましょう。

架台の強度を強くしてもらう

架台が倒壊してしまうと、再び設置するための費用が高額になってしまいます。可能であれば、業者に強度を強くしてもらいましょう。

まとめ

雪が多く降る地域の特性に合わせた商品の販売を行っているので、業者にアドバイスを求めましょう。前もって備えておくと、パネルを導入するときに慌てることなく対応できます。降雪による発電量の低下や落雪による事故のリスクがあることは、あらかじめ分かっていることなので、自分がコントロールできないことにストレスを蓄積しないようにしてください。

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